【機能主義】国際関係論における機能主義をわかりやすく解説

Introduction:機能主義とは?

機能主義(Functionalism)とは、

政治的領域と非政治的領域を区別し、政治的領域での協力が達成できなくても、非政治的領域の協力を促進することで平和を確立していくことができるという理論

です。

機能主義は、リベラリズムの系譜にある理論です。

国際関係論におけるリベラリズムについてまとめた記事は以下のリンクからご覧いただけます。

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リベラリズム

本記事では、国際関係論における機能主義新機能主義を解説していきます。

【機能主義】 要点
・機能主義:政治的領域と非政治的領域を区別し、政治的領域での協力が達成できなくても、非政治的領域の協力を促進することで平和を確立していくことができるという理論
・貿易・経済・保健といった機能に注目

・新機能主義:非政治的領域の協力が伝播していくことで、政治的領域の協力も達成されるという理論

・スピルオーバー:非政治的領域の協力が政治的領域にも波及する

Part 1:機能主義

機能主義は、1940年代にルーマニアの政治学者であるデイヴィッド・ミトラニー(David Mitrany)によって提唱されました。

先述したように、機能主義の定義は、

政治的領域と非政治的領域を区別し、政治的領域での協力が達成できなくても、非政治的領域の協力を促進することで平和を確立していくことができるという理論

です。

機能主義は非政治的領域の交流を通じた平和論を展開しました。

機能主義は、貿易・食料・運輸・通信・健康といった「機能」ごとに国際機関が成立することで国際協力が促進され、対立が緩和されるという考え方です。

また、外交や安全保障といった政治的な領域ではなく、経済や環境といった非政治的な領域における機能的協力が進むことで、国際協調が進んでいくと考えます。

機能主義は、WTO(世界貿易機関)WHO(世界保健機関)FAO(国連食料農業機関)といった国際機関の設立に影響を与えました。

このように、機能に注目して国際協調の可能性を模索したため、「機能主義」と呼ばれます。

Part 2:新機能主義

新機能主義(Neofunctionalism)とは、

非政治的領域の協力が伝播していくことで、政治的領域の協力も達成されるという理論

です。

新機能主義は、1960年代にアメリカの政治学者であるエルンスト・B・ハース(Ernst Bernard Haas)によって提唱されました。

新機能主義は、機能主義を継承しながら発展させたものです。

機能主義が非政治的領域の協力による国際平和を想定したのに対し、新機能主義は非政治的領域の協力が政治的領域の協力へと波及すると考えました。

このように、非政治的領域の協力が徐々に隣接した領域に波及していくことを、「スピルオーバー」と言います。

例えば、WTOやWHOといった国際機関の非政治的領域の協力が進むことで、国家間における安全保障や外交といった政治的領域の協力が進む状態です。

新機能主義は機能主義を受け継ぎつつ、波及効果の可能性を主張しました。

Part 3:おすすめの書籍

もっと「機能主義・国際関係論を学びたいという人は、以下の書籍がおすすめです。

Part 4:まとめ

いかがでしたか?

機能主義」をまとめると、

【機能主義】 まとめ
・機能主義:政治的領域と非政治的領域を区別し、政治的領域での協力が達成できなくても、非政治的領域の協力を促進することで平和を確立していくことができるという理論
・貿易・経済・保健といった機能に注目

・新機能主義:非政治的領域の協力が伝播していくことで、政治的領域の協力も達成されるという理論

・スピルオーバー:非政治的領域の協力が政治的領域にも波及する

以上です。

Web大学 アカデミアは、他にも様々なジャンル・トピックを解説していますので、是非ご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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